竹内さんの出演歴を調べると、2003年まではTBS作品にコンスタントに出演していますが、2005年の最初の夫、中村獅童さんとの結婚、出産を経て、2006年に現場復帰されて以降、地上波TBSドラマへの出演は2014年の『A LIFE』だけで、TBS作品への出演を避けていたようです。
転換点となった2006年に勃発したのが、獅童さんの飲酒運転逮捕に始まる不倫疑惑、いわゆる獅童騒動です。獅童さんの不倫相手と噂された岡本綾さんと、竹内さんの活動歴を比較すると、ある仮説が導かれます
竹内さんのTBS出演歴
『カネ恋』では役名やストーリーを使って竹内さんへの嫌がらせが行われています。さらに第2話の放送直後に、NEWS23は元TOKIOの山口さんのニュースを速報したしました。竹内さんへの嫌がらせにはドラマ制作部門だけでなく報道部門も嫌がらせに加わっています。
なぜTBSは竹内さんへの嫌がらせを行ったのでしょうか?そこで、竹内さんの出演歴を調べてみると、近年TBS作品への出演が極端に少ないことがわかります。
1996年に女優としてデビューした竹内さんは、1999年のNHK朝ドラ『あすか』でブレイクした後、2000年『Friends』『百年の物語 戦後編』、2001年『白い影』『ガッコの先生』、2003年『笑顔の法則』とTBS作品にコンスタントに出演しています。

2005年、竹内さんは2004年の劇場版『いま、会いに行きます』で共演した獅童さんと結婚し、お子さんを出産されます。そして2006年に映画の撮影で現場復帰しました。復帰後、2008年、2009年のTBS制作、劇場版『チームバチスタ』シリーズへの出演はあるものの、TBSのテレビドラマへの出演がありません。唯一の例外は、7月19日の木村インスタが暗示する『A LIFE』です。
高視聴率女優の竹内さんが「ドラマのTBS」と多数のドラマを製作しているTBSの作品に出演していないのは不自然です。そこで考えられるのは、2005年から2006年にかけて、何らかのトラブルが竹内さんとTBSの間に起こり、それが原因で竹内さんがTBS作品への出演を避けていたのではないかという仮説です。
そして、そのころ竹内さん周辺で起こったトラブルとは、7月25日の木村インスタや『カネ恋』第3回が暗示する中村獅童さんの飲酒運転による逮捕に端を発した不倫疑惑騒動です。
中村獅童さんの飲酒運転・不倫疑惑騒動
2006年7月12日、獅童さんは酒気帯び運転と信号無視で警視庁に検挙されました。その後7月21日に、テレビが車に同乗していたのが、女優の岡本綾さん(引退済)だったと報道したため、2人は不倫関係にあったのではないかと騒動になりました。
9月には獅童さんと高岡早紀さんが食事する写真もスクープされ、獅童さんへのバッシングが強まりました。さらにその後も、竹内さんと獅童さんのお母さんが不仲であるといった趣旨のバッシングが続きました。その結果、2008年に2人は離婚しました。

東出昌大さんの唐田えりかとの不倫疑惑報道とバッシングによく似た構図です。東出さんの場合もそうですが、この一連の騒動の中で、獅童さんも岡本さんも直接不倫関係にあった事を認めていません。ゴシップ誌やワイドショーが勝手に騒ぎ立てただけです。
『カネ恋』では玲子と早乙女はデートしますが、早乙女にとって玲子は妹のような存在で恋愛感情はありません。しかし秘書である牛島瑠璃のリークによって、デート場面をマスコミに撮られます。その結果、早乙女の妻は離婚を申し立てます。
この設定が現実を投影したものだとすると、獅童さんが岡本綾さんや高岡早紀さんと食事したとしても、それは幼い頃からの芸能界の知り合いだからで、恋愛感情はなく不倫ではなかったと考えられます。そして、獅童さんと岡本さんの会食をリークしたのは、獅童さんに近い人物でだったことになります。
『カネ恋』の牛島瑠璃は密かに早乙女を想う設定です。竹内さんと獅童さんが共演した劇場版『いま、会いに行きます』には登場しませんが、2005年にTBSで放送されたドラマ版『いま、会いに行きます』には、成宮寛貴さん演じる巧を密かに想う中学の同級生で同僚の万里子が登場します。その万里子を演じたのが、岡本綾さんでした。

『カネ恋』の設定が獅童さん騒動とドラマ版『いま、会いに行きます』を投影しているとすると、獅童さん事件は岡本さん周辺からのリークだったことになります。
竹内結子さんと岡本綾さん
岡本綾さん周辺のリークによるものだとした場合、なぜそのようなことが行われたのでしょう?1980年生まれの竹内さんと1982年生まれの岡本さんは、デビューは子役から女優業を始めた岡本さんの方が早いものの、年齢が近いためキャリアの軌跡がたびたび交差します。
竹内さんの映画デビューは1998年の劇場版『リング』の冒頭でなくなる智子役です。一方、岡本さんは1999年にフジテレビで放送されたドラマ版『リング~最終章~』でやはり智子を演じています。


2人がメジャーとなったのは、共にNHK朝のテレビ小説で主演を務めてからです。竹内さんが演じたのは1999年放送『あすか』の宮本あすかで、岡本さんが演じたのは、翌2000年放送『オードリー』の佐々木美月です。


若手女優の登竜門である朝ドラ主演女優を務めた後、竹内さんは立て続けに映画やドラマの主役やヒロインを演じました。岡本さんも着実に映画・ドラマに出演していますが、人気の面では、竹内さんが岡本さんを上回っていました。
2人の人気の差がはっきりするのは、2004年に映画版が作られ、翌2005年にTBSでドラマ版が放送された『いま、会いに行きます』での2人の配役です。

中村獅童さんとのなれそめとなった2004年公開の劇場版『いま、会いに行きます』で、竹内さんは主役の秋穂澪を演じました。一方、2005年TBSで放送されたドラマ版で岡本さんが演じたのは主役の澪ではなく、ドラマ版オリジナルの登場人物で、澪の夫である巧に密かに想いを寄せる永瀬万里子です。
ドラマ版『いま会い』の「万里」子と『カネ恋』の「瑠璃」はよく似た響きです。

同じ原作で、劇場版とドラマ版が作られた作品の場合、観客が劇場に足を運んでチケットを買って鑑賞する映画版の方が、視聴者が自宅で料金を払わず観るドラマ版より格上と見なされます。
竹内さんが劇場版『いま、会いに行きます』で主演したのに対し、岡本さんが『いま、会いに行きます』に出演したのはドラマ版で、しかも主役ではありませんでした。
岡本綾さんは2筋ジストロフィー症を扱った2004年の映画『メタセコイヤの木の下で』に主演するなど、堅実な演技で知られていました。この作品は宮城県で筋ジストロフィー症などの難病患者を支援する社会福祉法人ありのまま舎が製作した映画で、2005年ヒューストン国際映画祭ロマンス部門銀賞を受賞し日本映画ペンクラブ推薦の秀作です。
しかし、岡本さんは、1990年から子役としてドラマや映画に出ていたせいか、従来の壁を破れず伸び悩んでいました。ところが獅童さんの飲酒運転が報じられた7月13日から約3ヶ月後の2006年10月21日に公開された映画『地下鉄に乗って』では、ヌードを披露し大胆なラブシーンも演じました。

この従来路線との大きな違いから、獅童さんとの不倫騒動は、真面目な実力派女優という岡本さんのイメージを壊すために、岡本さん周辺が流したデマあるいはハニートラップだったのではないかという仮説が導かれます。問題は、誰がその罠を仕掛けたのかです。
「4. 4 竹内結子さんが亡くなった日が教えること:TBS作品への出演歴から見えてくる事」への3件のフィードバック